藤田がナルシシズムの特徴をいくつか挙げているなかで、「世界はそれ自体として存在する物ではなくて、消費されるためにだけ、そしてそれまでの間一時的に存在している仮の物に過ぎなくなる」(25頁)という論述は、現代でも検討されるべきだと評者は考えている。それは、ナルシシズムがもたらす一つひとつの弊害や、ある犯罪事件との関連というような次元の議論ではなく、ナルシシズムがもたらす世界像の変容を問うものであった。東洋英和女学院大学(メディア研究・文化社会学)・岡井崇之の書評ブログ : 『自己愛過剰社会』ジーン・M・トウェンギ、W・キース・キャンベル(河出書房新社)
(amamakoから)